Japanese
English
症例
眉毛部,鼻尖,口唇上部に癒合する腫瘤を生じた多発性丘疹状毛包上皮腫
Trichoepithelioma papulosum multiplex manifested by fused masses on eyebrows, nasal tip and upper labial region
小笹 美蘭
1
,
吉本 信也
2
,
金子 史男
1
Miran OZASA
1
,
Shinya YOSHIMOTO
2
,
Fumio KANEKO
1
1脳神経疾患研究所附属総合南東北病院,皮膚科(主任:金子史男教授)
2同,形成外科
キーワード:
毛包上皮腫
,
多発性丘疹状毛包上皮腫
Keyword:
毛包上皮腫
,
多発性丘疹状毛包上皮腫
pp.511-514
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003864
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71歳,女性。40歳台後半から両眉頭,鼻尖,鼻翼,口唇上部に小結節を生じた。徐々に増大癒合して硬く隆起する腫瘤となり,当科を紹介受診した。家族に同症はない。眉毛部腫瘤の病理組織像は,真皮内に基底細胞様細胞からなる腫瘍胞巣が多発し,その内部や周囲に角化性囊腫が散在していた。また,一部で毛乳頭様構造を認めた。多発性丘疹状毛包上皮腫と診断し,形成外科にて減量術を施行し経過良好で継続中である。自験例は成人発症である点,腫瘤が大きく癒合している点が臨床像として非典型的であった。過去に類似例が2例報告されており,これらは多発性丘疹状毛包上皮腫の亜型である可能性があるため,症例の集積が望まれる。
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