Japanese
English
臨床研究
頭部皮疹より系統的病理組織診断を施行した27例の臨床・病理組織学的検討
A clinical and histopathological study of 27 patients in whom systematic histopathological investigation of scalp lesions was performed
鯨岡 夏帆
1
,
竹中 祐子
1
,
石黒 直子
1
Natsuho KUJIRAOKA
1
,
Yuko TAKENAKA
1
,
Naoko ISHIGURO
1
1東京女子医科大学,皮膚科学講座(主任:石黒直子教授)
キーワード:
脱毛症
,
系統的皮膚生検
,
瘢痕性脱毛症
,
エリテマトーデス
Keyword:
脱毛症
,
系統的皮膚生検
,
瘢痕性脱毛症
,
エリテマトーデス
pp.197-202
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003765
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頭部皮疹より系統的皮膚生検による病理組織診断を施行した27例(女性21名,男性6名)について検討した。病理組織学的に,エリテマトーデス19例では18例でバルジ領域に炎症がみられ,瘢痕性脱毛症を続発する可能性を予想した。その他,毛孔性扁平苔癬4例,円形脱毛症3例,皮膚筋炎に伴う皮疹1例と診断した。適切な治療介入により19例で脱毛の改善が得られた。特に,瘢痕性脱毛症をきたすと予想したエリテマトーデス18例全例で瘢痕形成はなく,16例では発毛がみられた。毛包の質・量的診断をすることが可能な系統的皮膚生検による病理組織診断は,瘢痕性脱毛症を呈する疾患の診断と早期の治療選択のために有用であると考えた。
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