特集 論争の現場を見にいく
【実例で見る論争】
認知症における胃瘻を含む経管栄養
関口 由希公
1
,
野口 周一
3
,
成田 忠友
2
,
雪田 慎二
4
,
稲村 充則
3
1埼玉協同病院内科
2大井協同診療所
3大井協同診療所リハビリテーション科
4大井協同診療所精神科
キーワード:
認知症
,
経管栄養
,
延命効果
,
Quality Of Life(QOL)
,
臨床倫理の4分割表
Keyword:
認知症
,
経管栄養
,
延命効果
,
Quality Of Life(QOL)
,
臨床倫理の4分割表
pp.1034-1037
発行日 2007年12月15日
Published Date 2007/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101300
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Case
認知症による食欲低下に対し,胃瘻を造設して食欲が改善した1例
患者:77歳,女性.
既往歴:認知症,廃用症候群(車椅子介助,食事介助,オムツ).
現病歴:食事量にむらがあり,廃用が進行したため,7月31日に入院.るいそう著明で,頭部CTは脳血管障害を認めず.言語聴覚士は,水むせなく,嚥下機能に問題はないと評価した.娘さんの顔もわからないほどの認知症があり,るいそうと認知症で,食欲が低下していると判断した.栄養状態の改善を目指して,11月7日に胃瘻を造設.その後,意識状態と活動性が改善し,経口摂取量が少しずつ増えていった.翌年4月には1,600kcalの刻み食を完食できるようになり,経管栄養を中止した.
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