今月の主題 人畜共通感染症
話題
Bartonella henselaeとネコひっかき病
丸山 総一
1
Soichi MARUYAMA
1
1日本大学農獣医学部獣医学科獣医公衆衛生学研究室
キーワード:
Bartonella henselae
,
ネコひっかき病
,
ネコ
Keyword:
Bartonella henselae
,
ネコひっかき病
,
ネコ
pp.1047-1049
発行日 1995年9月15日
Published Date 1995/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902596
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1.はじめに
ネコひっかき病(cat-scratch disease;CSD)は,発熱,局所リンパ節の腫脹,ならびに皮膚の丘疹,膿疱,潰瘍形成などを主な症状とする良性の疾病で,その名の示すとおりネコによるひっかき傷,咬傷により発症する.本症の病原体は,長い間不明のままであった.ところが,近年になって,本症は細菌性の疾患であることが,明らかとなってきた.ここでは,CSDの病原体として近年注目されている新種の細菌,Bartonella hen-selaeと本症の関係について解説する.
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