Japanese
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特集 選択肢の増えたAD治療薬
臨床例
既存治療薬によるタイトコントロールの結果,長期寛解が維持されている成人重症アトピー性皮膚炎
A case of severe adult atopic dermatitis who achieves long-term good control by conventional drugs based on tight control- strategy
藤田 壮
1
,
長塚 由美
2
,
木村 優香
2
,
坂本 理佳
3
,
片岡 葉子
2
So Fujita
1
,
Yumi Nagatsuka
2
,
Yuka Kimura
2
,
Rika Sakamoto
3
,
Yoko Kataoka
2
1川崎医科大学附属病院皮膚科
2大阪はびきの医療センター皮膚科
3大阪国際がんセンター腫瘍皮膚科
1Department of Dermatology, Kawasaki Medical School Hospital
2Department of Dermatology, Osaka Habikino Medical Center
3Dermatologic Oncology, Osaka International Cancer Institute
キーワード:
プロアクティブ療法
,
タイトコントロール
,
ステロイド外用薬
,
シクロスポリン
,
重症アトピー性皮膚炎
Keyword:
プロアクティブ療法
,
タイトコントロール
,
ステロイド外用薬
,
シクロスポリン
,
重症アトピー性皮膚炎
pp.1068-1072
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000003979
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・全身に苔癬化を伴う紅皮症で受診した最重症成人アトピー性皮膚炎患者に対し,戦略的な治療であるタイトコントロールによって既存治療薬のみで長期寛解を維持することができた.
・薬物療法としては,初期の集中したステロイド外用による寛解導入後,シクロスポリン内服を併用,退院後皮膚症状と血清TARCをモニターしながら外用回数を漸減,週2回のプロアクティブ療法で安定後,シクロスポリンを漸減中止とした.
・初期の外用による寛解導入と同時に多職種による患者教育を行う教育入院,退院後は塗り方表を共有することによって,患者の行動変容が誘導され,アドヒアランスが維持されたと考えられた.
・昨今,薬効・薬価ともに高い生物学的製剤が複数登場しているが,既存治療の効果を最大化することも重要である.
(「症例のポイント」より)
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