Japanese
English
症例
ドパミン塩酸塩の血管外漏出により皮膚壊疽をきたし下腿切断に至った1例
Dermal Necrosis Caused by Dopamine Extravasation Leading to Amputation of the Lower Leg
園山 浩子
1
,
西尾 紀一郎
1
,
増野 年彦
1
Hiroko SONOYAMA
1
,
Kiichiro NISHIO
1
,
Toshihiko MASHINO
1
1広島赤十字・原爆病院,皮膚科(主任:増野年彦部長)
キーワード:
ドパミン壊疽
,
ドパミン塩酸塩
,
下肢切断,フェントラミンメシル酸塩
,
2%ニトログリセリン
Keyword:
ドパミン壊疽
,
ドパミン塩酸塩
,
下肢切断,フェントラミンメシル酸塩
,
2%ニトログリセリン
pp.1749-1752
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001036
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74歳,男性。脊髄損傷後両下肢麻痺がある。尿路感染症,敗血症性ショックで入院し,麻痺のある右足背から静脈を確保しドパミン塩酸塩の点滴が行われた。血管外漏出が疑われ抜針したが,皮膚の虚血性変化が進行した。約1カ月後,全身状態の回復を待ってデブリードマンを行ったが,壊死は下床の骨や腱まで及び,下肢切断を余儀なくされた。ドパミン塩酸塩を使用する際,麻痺側や下肢,皮下脂肪が疎である部位などでの静脈確保は避けるべきである。また血管外漏出が疑われた際に,局所のフェントラミンメシル酸塩皮下注射や2%ニトログリセリン外用など,できる限り早期の処置がなされるか否かは,予後を大きく左右する。
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