特集 リンフォーマ・白血病
鼻に多発したPrimary Cutaneous Marginal Zone Lymphomaの2例
人見 勝博
1
,
横山 恵美
1
,
寺木 祐一
1
,
伊崎 誠一
2
1埼玉医科大学総合医療センター,皮膚科(主任:福田知雄教授)
2本町診療所,院長,飯能市(埼玉医科大学名誉教授)
キーワード:
鼻
,
primary cutaneous marginal zone lymphoma
,
follicular colonization
Keyword:
鼻
,
primary cutaneous marginal zone lymphoma
,
follicular colonization
pp.1231-1236
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000111
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症例1:54歳,女性。10カ月前から,鼻背部・鼻下に瘙痒を伴う2mm 大までの紅色結節が多発。症例2:57 歳,女性。10 カ月前から,鼻尖部に瘙痒を伴う5mm大までの紅色結節が集簇。2例とも軽鎖偏位や免疫グロブリンH鎖の遺伝子再構成は陰性であったが,辺縁帯細胞のfollicular colonizationの病理組織学的所見からprimary cutaneous marginal zone lymphomaと診断した。ステロイド剤の外用や局注で消退したが,症例2は再発を繰り返した。鼻の多発型偽リンパ腫として報告された例を集計すると,高齢女性に多く,結節が長期存続し,自然消退はまれで,ときには電子線照射を要し,しばしば再発するという真性リンパ腫的な性質を示す傾向がみられた。
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