特集 ルーチン眼瞼翻転のすすめ
4 Lid-wiper epitheliopathy
白石 敦
1
1愛媛大学医学部眼科学教室
キーワード:
上下眼瞼縁結膜
,
摩擦
,
生体染色
,
ドライアイ症状
,
コンタクトレンズ
Keyword:
上下眼瞼縁結膜
,
摩擦
,
生体染色
,
ドライアイ症状
,
コンタクトレンズ
pp.419-423
発行日 2026年5月5日
Published Date 2026/5/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000004655
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2002年,Korbらはドライアイ症状を高率に伴う上眼瞼縁結膜の特異な上皮障害をlid-wiper epitheliopathy(LWE)と提唱した1)(図1)。Korbらは,瞼板下溝から粘膜皮膚移行部にかけての領域に解剖学的な名称がなかったこと,この部が眼表面を「掃く(wipe)」ような動きをすることから,この部位をlid-wiperと命名した1)(図2)。その後,下眼瞼縁結膜にも同様の上皮障害が認められることが報告され,現在ではLWEは上下眼瞼縁結膜に生じる上皮障害と認識されている2)。瞬目運動による眼瞼縁結膜(lid-wiper)と眼表面の間の摩擦の上昇が病因と考えられており,その結果として眼瞼縁結膜表層の上皮の脱落と変性が起こると考えられている2)。瞬目時の摩擦上昇の要因としては,高い眼瞼圧,ドライアイ,化学的刺激,炎症,環境因子などがあり,それらが相互に作用して発症するとされる3-5)。

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