手術のコツとトラブルシューティング:屈折矯正手術編
4.円錐角膜に対する角膜手術(角膜クロスリンキング,角膜内リング)
稗田 牧
1
1京都府立医科大学眼科学教室
pp.161-166
発行日 2025年2月5日
Published Date 2025/2/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000004050
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円錐角膜は角膜実質が次第に薄くなり,前方に突出してくる疾患である。角膜の変形により,乱視,近視,不正乱視の屈折異常が進行すると,ハードコンタクトレンズ(HCL)でしか良好な矯正視力が得られなくなる。さらに進行するとHCLでも矯正視力が低下し,角膜移植が必要となる。角膜が突出するメカニズムは十分明らかになっているとはいえないが,目をこすること(eye rubbing)が重要な役割を果たしていることは広く認められている。円錐角膜患者を診断したらまずは「目をこすらない」ことの重要性を理解してもらうことが必要である。
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