手術のコツとトラブルシューティング:屈折矯正手術編
3.ピギーバック眼内レンズ
荒井 宏幸
1
1みなとみらいアイクリニック(神奈川県)
pp.1625-1629
発行日 2024年12月5日
Published Date 2024/12/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003981
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
近年の眼内レンズ(IOL)度数計算の精度は飛躍的に向上しており,目標とする屈折度数を大きく外れることは少ない。しかし乱視の制御はいまだ発展途上であり,残余乱視が裸眼視力を低下させている症例は多い。また,術後長期における屈折度数の変化により裸眼視力が低下している症例も散見される。白内障術後の屈折誤差に対してはLASIK(laser in situ keratomileusis)によるtouch upが有効であるが,国内ではLASIKを行う施設が減少し,普及は伸び悩んでいる状態である。LASIK以外の術後屈折誤差に対する調整方法としてピギーバック用のIOLが開発され,その有効性が報告されている1)。LASIKと異なり内眼手術ではあるが,導入に際して特殊な設備などは必要ない。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.