第129回京都眼科学会

❶特別講演（13：00〜13：30）

座長：辻川明孝（京都大学）

「網膜色素上皮の脂質代謝と種々のドルーゼンの生成機序」

○安川　力（名古屋市立大学）

加齢黄斑変性（AMD）の病態解明には，網膜色素上皮（RPE）の生理機能や加齢変化を理解する必要がある。第一の加齢変化として，生後すぐにRPE 細胞内にリポフスチンが蓄積しはじめ，蓄積が顕著となる30 歳以降，第二の加齢変化であるRPE 下への脂質沈着を認めるようになる。加齢眼のRPE 直下に観察される膜性排泄物は，視細胞外節貪食に起因するRPE 細胞のvolume stressを解消するための機能の副産物と考えられる。