特集 前部ぶどう膜炎アップデート
序論
後藤 浩
1
1東京医科大学 臨床医学系眼科学分野
pp.413-414
発行日 2023年5月5日
Published Date 2023/5/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003121
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ぶどう膜炎の病型は,その炎症の主座に応じて解剖学的に前部ぶどう膜炎,中間部ぶどう膜炎,後部ぶどう膜炎,そして汎ぶどう膜炎に分類される。検眼鏡的検査に加え,フルオレセイン蛍光眼底造影や光干渉断層計(OCT)などを駆使して,わざわざこのような分類を試みる理由は,それぞれの病型ごとに固有の疾患が存在するため,診断を絞り込むことが可能となるからである。すなわち,前部ぶどう膜炎しか生じない疾患,後部ぶどう膜組織や網膜にばかり生じる炎症,ほぼ常に汎ぶどう膜組織に炎症を生じる疾患が存在するということである。今回はそのなかでも比較的頻度の高い,虹彩(および毛様体)の炎症を中心としたぶどう膜炎の特集である。
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