特集 ここが知りたい緑内障眼底読影の基本
3 上方視神経部分低形成(SSOH)と緑内障の区別がつかないのですが
金森 章泰
1
1医療法人社団 かなもり眼科クリニック(明石市)/神戸大学医学部眼科学教室
キーワード:
上方視神経部分低形成
,
光干渉断層計
,
OCT
,
緑内障
,
視野
Keyword:
上方視神経部分低形成
,
光干渉断層計
,
OCT
,
緑内障
,
視野
pp.315-326
発行日 2021年4月5日
Published Date 2021/4/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002084
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
上方視神経部分低形成(SSOH)は視神経乳頭の上部分の軽度の先天的形成異常とされる。日本人における有病率は,多治見スタディで集積された眼底写真の判読より,0.3%とされている1)。しかし,193名の自覚症状のない大学生における研究では,SSOHの頻度は2.6%(全員,Goldmann視野に異常が確認されている)という報告もある2)。日常診療ではよくみかける疾患であるにもかかわらず,SSOHの診断基準は明確ではないうえに,SSOHの約半数は視野欠損がないとも報告されており1),その場合はいっそう診断が難しい。本稿ではさまざまなパターンのSSOH症例を呈示する。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.