特集 角膜知覚を極める
3 糖尿病と角膜知覚
宍道 紘一郎
1
,
近間 泰一郎
1
1広島大学大学院医系科学研究科視覚病態学
キーワード:
糖尿病角膜症
,
糖尿病神経障害
,
無髄神経
,
生体共焦点顕微鏡検査
Keyword:
糖尿病角膜症
,
糖尿病神経障害
,
無髄神経
,
生体共焦点顕微鏡検査
pp.1315-1323
発行日 2020年11月5日
Published Date 2020/11/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001914
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糖尿病症例に対する内眼手術や網膜光凝固を契機に難治性の角膜上皮障害が発症し,治療に難渋することがある。このような糖尿病による角膜障害を糖尿病角膜症とよび,点状表層角膜症superficial punctate keratopathy(SPK)や再発性上皮びらんあるいは遷延性角膜上皮欠損を生じる(図1)。糖尿病角膜症の発症には複数の機序が関与しているが,糖尿病神経障害の一症状である角膜知覚の低下がその一因を担っている。近年の技術進歩によって角膜神経の詳細な観察が可能となり,糖尿病症例の角膜神経にどのような変化が生じているか徐々に明らかになってきた。
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