特集 老視の対策
薬とサプリメントの可能性
久保 江理
1
1金沢医科大学眼科学講座
キーワード:
老視
,
薬物治療
,
サプリメント
,
毛様体筋の収縮
Keyword:
老視
,
薬物治療
,
サプリメント
,
毛様体筋の収縮
pp.1291-1294
発行日 2019年10月5日
Published Date 2019/10/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001415
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老視(presbyopia)は,加齢による調節力の減退である。その原因としては水晶体核の硬化,水晶体嚢の弾性力の変化,Zinn小帯の付着部の形状,毛様体筋の収縮の変化などがいわれているが,それぞれの因子の老視に対する役割はまだ明確にはなっていない。現在は,近用または遠近両用眼鏡やコンタクトレンズ,また角膜手術および白内障手術時の多焦点眼内レンズ挿入が唯一の外科的治療法であるが,術中・術後合併症,グレア,ハローなどによる視機能低下などの問題は避けられない。よって,薬物治療やサプリメント使用による非侵襲的な老視治療が望まれている。本章では,現在,老視に対する治療薬として研究,臨床試験が行われている薬物および老視予防に有効であるサプリメントについてその可能性を考察する。
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