Ⅰ.主訴からみた診断の進め方
5 色の見え方の異常
中村 かおる
1
1東京女子医科大学眼科学教室
pp.1011-1014
発行日 2018年9月30日
Published Date 2018/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000816
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色覚異常は先天色覚異常と後天色覚異常に大別される。
先天色覚異常は,その感覚が生下時よりのものであるため,色誤認の自覚に乏しいのが大きな特徴である。したがって,問診時の本人の主訴に色の見え方の異常が挙げられることは少ない。受診の動機は,①学校で勧められた,あるいは就職時に指示された色覚検査で異常を疑われた,②家族ほかの周囲から色誤認を指摘された,③職業や学業などで色識別に関して困難を生じた,などで,自分の色の見え方とはその後に向き合うことが多い。
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