特集 眼底視野計の進歩
6 OCTと眼底視野計の融合
一色 佳彦
1
1兵庫医科大学眼科学教室/医療法人 一色眼科(松山市)
キーワード:
Multimodal Imaging
,
optical coherence tomography
,
microperimeter
,
網膜疾患
,
視神経疾患
Keyword:
Multimodal Imaging
,
optical coherence tomography
,
microperimeter
,
網膜疾患
,
視神経疾患
pp.605-610
発行日 2018年6月5日
Published Date 2018/6/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000687
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眼科診療の検査機器は,各分野とも日進月歩で変化しているが,特に網膜硝子体疾患ならびに視神経疾患での進化は著しい。筆者が眼科医となった2000年代初頭は,光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)が実用化されはじめていたが,まだ検眼鏡をメインとし,蛍光眼底造影検査や視野検査など数個の検査機器でしか診断する術がなかった。パソコンやスマートフォンなどの携帯電話をはじめとするデータ処理能力や処理機器の発展によって,我々の日常生活は一変したが,眼科領域でも,約20年で革命的な検査機器であるOCTをはじめ眼底画像検査機器は想像を超える速さで進歩し,眼底疾患の診断方法や病態解明を目覚ましく変化させた。しかし,日常診療では,一側面を捉える単一の画像検査機器だけでは診断が困難な場合が少なくない。多様な画像検査機器の結果を組み合わせ観察し,他覚的に画像評価を行うMultimodal Imaging1)を用いて診断をすることで,より病態を反映した情報を得ることが可能となる(図1)。
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