2．ぶどう膜炎の合併症 1)帯状角膜変性

帯状角膜変性は角膜の瞼裂部に一致してみられる帯状灰白色の表層性混濁である。角膜周辺部の耳側および鼻側からから始まり，角膜中央側の境界は不明瞭で，徐々に角膜中央に向かい伸展してゆく。両端からの混濁が角膜中央でつながると横長の帯状の混濁となる。混濁が角膜中央から始まり，耳側および鼻側方向に伸展してゆくこともある。病変の本態はカルシウム塩のボウマン（Bowman）膜への沈着であり，進行するとボウマン膜直下の角膜実質にも沈着が生じ，さらにボウマン膜自体の断裂を引き起こす。