症例
好酸球性食道炎の2例
北村 弘樹
1
,
原田 太平
1屋島総合病院
キーワード:
Aminophylline
,
Methylprednisolone Succinate
,
Prednisolone
,
X線透視検査
,
食道鏡法
,
生検
,
多剤併用療法
,
X線CT
,
Sultamicillin
,
食道炎-好酸球性
Keyword:
Aminophylline
,
Biopsy
,
Drug Therapy, Combination
,
Esophagoscopy
,
Fluoroscopy
,
Methylprednisolone Hemisuccinate
,
Prednisolone
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Eosinophilic Esophagitis
,
Sultamicillin
pp.943-951
発行日 2016年7月10日
Published Date 2016/7/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016371959
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好酸球性食道炎の2例を経験した。症例1は70歳代女性で、2ヵ月ほど前から朝食時の嚥下困難を自覚した。GERDとしてPPI処方されるも改善なく、内視鏡を行ったが明らかな異常を認めなかった。食道生検にて粘膜層と平滑筋内(粘膜筋板)に好酸球主体の炎症細胞浸潤がみられた。画像所見、臨床経過と併せて、好酸球性食道炎と診断し、プレドニゾロンにてステロイド治療を開始した。臨床症状は速やかに改善し、1ヵ月後のCTにて初診時にみられた食道壁の著明な肥厚や周囲の液体貯留は改善・消失していた。症例2は80歳代女性で、5日前より風邪症状、喘息症状、食欲低下があり、内服処方されるも症状改善に乏しく、血液検査で炎症反応の増悪を認めた。食道生検にて扁平上皮内に好酸球浸潤があり、画像所見、病理所見より好酸球性食道炎と診断した。喘息症状や感冒症状もあることからネオフィリン、ソル・メドロール、スルパシリンによる治療を開始した。臨床症状は速やかに改善し、1週間後のCTにて食道壁の著明な肥厚や周囲の液体貯留、肺野の陰影は改善・消失していた。
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