特集 胸部の最新画像情報2016
診療
冠動脈CTにおける偶発癌 低線量スキャンによるスクリーニング
延原 正英
1
,
野間 惠之
,
谷口 尚範
,
西本 優子
,
菅 剛
,
坂本 憲昭
,
富松 浩隆
,
諏訪 達也
,
小田 晃義
,
西岡 真美
,
野口 峻二郎
1天理よろづ相談所病院 放射線部(診断部門)
キーワード:
腫瘍
,
乳房腫瘍
,
肺腫瘍
,
放射線量
,
冠血管造影
,
CT血管造影
,
偶発的発見
Keyword:
Computed Tomography Angiography
,
Breast Neoplasms
,
Lung Neoplasms
,
Neoplasms
,
Radiation Dosage
,
Coronary Angiography
,
Incidental Findings
pp.241-245
発行日 2016年1月10日
Published Date 2016/1/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016139087
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冠動脈CTにおける偶発癌について検討した。冠動脈CTを施行した4639例(男性64.6%、平均67.1歳)を対象とした。低線量画像から1492件の心臓外所見が指摘され、有所見率は32.2%であった。これら心臓外所見のうち悪性を疑うものについて精査し、62例の偶発癌を認め、全体の有病率は1.34%であった。由来臓器で、最も多いのは肺の19例で、甲状腺3例、食道5例、乳腺9例、縦隔リンパ節のリンパ腫2例を認めた。腹部については肝2例、膵6例、腎・尿路10例、消化管(食道を除く)5例、腹膜1例を認めた。肝の2例が転移で、原発特定に至らなかった腹膜病変の合計3例を除き、全例が病変を原発とする癌であった。
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