綜説
ネフローゼ症候群の病因 ポドサイト構造変化とその要因
関根 孝司
1
1東邦大学医療センター大橋病院 小児科学教室
キーワード:
Hemopexin
,
ネフローゼ-リポイド
,
ネフローゼ症候群
,
糸球体硬化症-巣状分節性
,
タンパク尿
,
T細胞
,
CD80抗原
,
足細胞
,
調節T細胞
,
Urokinase-Type Plasminogen Activator Receptors
,
ANGPTL4 Protein
Keyword:
Glomerulosclerosis, Focal Segmental
,
Hemopexin
,
Nephrosis, Lipoid
,
Nephrotic Syndrome
,
Proteinuria
,
T-Lymphocytes
,
Antigens, CD80
,
Podocytes
,
T-Lymphocytes, Regulatory
,
Receptors, Urokinase Plasminogen Activator
,
ANGPTL4 Protein, Human
pp.365-375
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00639.2016239045
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ネフローゼ症候群(NS)は尿中に多量の蛋白が漏出し、浮腫、乏尿、低アルブミン血症、高脂血症をきたす小児の代表的な疾患である。小児の特発性NSは、微小変化型と巣状分節性糸球体硬化症に大別され、6歳以下での罹患率はそれぞれ94%、5.4%、16歳ではそれぞれ76.4%、6.9%である。NSに共通した現象として、糸球体上皮細胞(ポドサイト)の形態学的・機能的異常が生じることがほぼ明らかになっている。これまでに明らかにされたNSの分子病態と今後の課題について概説した。
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