手術症例報告
胸部食道癌術後再建結腸の著明な拡張から壊死を生じ緊急手術を行った1例
菊池 寛利
1
,
神谷 欣志
,
村上 智洋
,
川端 俊貴
,
平松 良浩
,
今野 弘之
1浜松医科大学 外科学第二講座
キーワード:
胃腸吻合術
,
壊死
,
回腸造瘻術
,
開腹術
,
結腸
,
結腸切除
,
再手術
,
術後合併症
,
食道形成術
,
食道腫瘍
,
緊急手術
,
結腸疾患
,
腹部CT
Keyword:
Colectomy
,
Colon
,
Colonic Diseases
,
Esophageal Neoplasms
,
Esophagoplasty
,
Gastroenterostomy
,
Ileostomy
,
Laparotomy
,
Necrosis
,
Reoperation
,
Postoperative Complications
pp.809-813
発行日 2016年5月15日
Published Date 2016/5/15
DOI https://doi.org/10.18888/J00620.2016265612
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64歳男。広範胃切除術の既往があり、胸部食道癌に対する食道亜全摘、胸壁前経路回結腸再建術後(結腸残胃吻合)から1年後に再建(挙上)結腸の拡張と疼痛が出現した。胸腹部造影CT検査では挙上結腸の拡張、内部の液体貯留と著明な残渣の貯留を認め、イレウス管挿入により挙上回腸内は減圧されたが、挙上結腸内の残渣はドレナージできず、同部の圧痛が増悪したため、挙上結腸の虚血を疑い緊急手術を行った。術中、挙上結腸の著明拡張と結腸壁の虚血・壊死を認め、回盲部と挙上結腸残胃吻合部を切除して残胃全摘およびR-Y法(挙上回腸空腸吻合)による二期的再建術を行った。食事摂取は良好で空腸痩も抜去でき、食道癌も無再発で生存中である。
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