症例
子宮頸管に交通のある重複子宮に生じた難治性頸管無力症に対し経腹的頸管縫縮を行い成熟児を得た1例
高口 梨沙
1
,
福原 健
,
稲葉 優
,
池田 真規子
,
山本 彩加
,
上田 あかね
,
河原 俊介
,
中堀 隆
,
本田 徹郎
,
長谷川 雅明
1倉敷中央病院 産婦人科
キーワード:
子宮頸
,
子宮頸管無力症
,
母性年齢35歳以上
,
流産
,
子宮頸管縫縮術
,
生児出生
,
重複子宮
Keyword:
Abortion, Spontaneous
,
Cervix Uteri
,
Uterine Cervical Incompetence
,
Cerclage, Cervical
,
Live Birth
pp.1703-1707
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2017095140
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37歳(3経妊1経産)。17歳時の初回妊娠では鎖肛手術既往のため他院にて選択的帝王切開術が施行された。34歳時の2回目妊娠では妊娠19週に胎胞形成のため著者らの施設に母体搬送となり、緊急経腟的頸菅縫縮術(TVC)を施行したが、3日後に再度胎胞形成となり流産し、流産後の精査により子宮頸管に交通のある重複子宮と判明した。今回、37歳時の3回目妊娠時には両側子宮頸部に対し、妊娠13週に予防的TVCを施行したが、妊娠17週に縫縮糸滑脱により流産となった。経腟的に膀胱剥離が困難で有効なTVCができないことから、妊娠12週に経腹的頸管縫縮術(TAC)を施行した。その結果、経過良好で妊娠37週3日に選択的帝王切開術で2725gの女児を娩出し、同時に縫縮糸を抜糸した。
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