連載 特集アドバンストコース
『臨床画像』Vol.35,7月号特集 知っておきたい乳癌スクリーニング
片岡 正子
1
1京都大学医学部附属病院 放射線診断科
pp.1342-1345
発行日 2019年11月26日
Published Date 2019/11/26
DOI https://doi.org/10.18885/cij.201935111342
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今や乳癌といえばマンモグラフィ検診と切っても切り離せない。マンモグラフィという画像診断を用いることで,癌を無症状のうちに早期に発見し,最終的には癌死亡率の減少を目指すスクリーニングの導入により,乳癌の診断および治療は大きく変化した。日本で対策型の乳がん検診が導入されてから約20年,マンモグラフィ検診に対する批判や精度管理,デジタルマンモグラフィの導入, 超音波併用の検討やJapan Strategic Anti–cancerRandomized Tria(l J–START)などさまざまな動きがあった。7月号の特集「知っておきたい乳癌スクリーニング」では,がん検診の基礎知識から始まり,マンモグラフィ検診の歩み,高濃度乳房への対応,超音波検査による乳がん検診がそれぞれの分野のエキスパートにより網羅されている。特に対策型検診と任意型検診,混同して議論されがちな両者の違いなど,疫学的な知識,画像診断医が忘れがちな点を最初にまとめてあるのがありがたい。
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