連載 臨床と論文執筆に役立つ! 重要論文レビュー
(足部編 第1回)
「外反母趾の術後再発の予測」
田中 康仁
1
1奈良県立医科大学整形外科
pp.93-95
発行日 2025年1月19日
Published Date 2025/1/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000002035
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外反母趾手術の術後再発は悩ましい問題であるが,頻度は少ないながらも一定程度は存在する。再発すれば,患者はもちろんのこと,術者にも大きな落胆をもたらす。再発の原因として術式選択の誤りは致命的であるが,適切な術式を選択しても再発することはある。重度の外反母趾であれば手術後に多少変形が残っていても痛みが改善していれば患者に満足してもらえることも多いが,術者としてはやはり申し訳ない気持ちになる。少しでも術後の再発を減らすための重要な論文が,今回提示する奥田龍三先生の2編の論文である。最近でこそ術後再発のリスク因子が検討されることも多いが,奥田論文以前はなかったので,これらの論文が発表された当時のインパクトは非常に大きかった。
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