特集 半月板と軟骨を治すための最新知見
損傷半月板に対する生物学的修復促進について−ポリグリコール酸シート包埋fibrin clotを用いた半月板縫合の術後成績−
山梨 裕貴
1
,
赤尾 真知子
2
,
出家 正隆
3
1愛知医科大学病院整形外科
2みよし市民病院整形外科
3広島市立広島市民病院整形外科
キーワード:
ポリグリコール酸シート(polyglycolic acid sheet)
,
骨髄血(bone marrow blood)
,
半月板縫合術(meniscal repair)
Keyword:
ポリグリコール酸シート(polyglycolic acid sheet)
,
骨髄血(bone marrow blood)
,
半月板縫合術(meniscal repair)
pp.946-951
発行日 2024年9月19日
Published Date 2024/9/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000001889
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半月板損傷に対する治療は変形性膝関節症への進行回避のため縫合術がgold standardとなっているが,半月板縫合術の術後成績はいまだ不十分ではある。近年,筆者らは半月板縫合術の治療成績向上のため,fibrin clot(FC)を骨髄血より作製し,ポリグリコール酸(polyglycolic acid;PGA)シートに包埋して損傷部位への留置を行っている。PGAシートへの包埋はハンドリングの向上に加え,PGAシートそのものがscaffoldとなりうる。また,骨髄血は静脈血より豊富な成長因子が含まれていると報告されており,これらの手技的工夫を加えることで,臨床成績向上に繋がると考えられる。
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