特集 骨粗鬆症のUp to date
軽んじてはいけない橈骨遠位端骨折:その先にある重症骨粗鬆症への進展予防の観点から
酒井 昭典
1
1産業医科大学整形外科学講座
キーワード:
橈骨遠位端骨折(distal radius fracture)
,
骨粗鬆症治療(osteoporosis treatment)
,
二次骨折(subsequent fracture)
Keyword:
橈骨遠位端骨折(distal radius fracture)
,
骨粗鬆症治療(osteoporosis treatment)
,
二次骨折(subsequent fracture)
pp.1366-1371
発行日 2023年12月19日
Published Date 2023/12/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000001616
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橈骨遠位端骨折は,70歳前後で初発の骨粗鬆症性骨折として生じることが多い。整形外科医の多くは,骨折の治療には積極的であるが,骨粗鬆症の評価や治療には消極的である。橈骨遠位端骨折が生じた時点で適切に治療介入すれば,将来の骨粗鬆症の重症化や大腿骨近位部骨折を防ぐことができる。橈骨遠位端骨折を生じたことを単なる不幸で片づけず,その後の骨折や寝たきりを防ぐ貴重な機会ととらえて人生に役立てることが大切である。
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