連載 伝わらないコトバたち
第11回
「Fugl-Meyerアセスメント」
助川 浩士
1
1北里大学医学部医学教育研究開発センター臨床解剖教育研究部門/整形外科学
pp.824-824
発行日 2023年7月19日
Published Date 2023/7/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000001465
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Fugl-Meyerアセスメントは,脳卒中の疾患特異的な評価スケールです。「脳卒中後の片麻痺の回復が起こるのであれば,運動回復にはある決まった順序がある」というコンセプトを基に1975年に開発されたのがFugl-Meyerアセスメントです。これには,Twitchell,Reynoldsら,Brunnströmの知見が含まれています。Twitchellは脳損傷後の麻痺の回復が起こるのであれば,この回復過程は1つの決められた過程に従うと述べています。Brunnströmは,脳卒中患者の運動機能回復はある決まった順序があることを観察しました。脳卒中後の片麻痺の段階的な回復という概念に基づき評価手法が開発され,これが後にFugl-Meyerと共同研究者により標準化と改訂がなされ,Fugl-Meyerアセスメントが完成しました。片麻痺評価尺度として世界的に高い注目を集めている評価法です。Brunnström-Fugl-Meyerテストとよばれていた時期もあります。
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