特集 コンバージョンTHAのすべて-難易度の高いprimary THA-
大腿骨頭回転骨切り術後のTHA
本村 悟朗
1
,
中島 康晴
2
1九州大学大学院医学研究院人工関節生体材料学講座(寄附講座)
2九州大学大学院医学研究院整形外科学分野
キーワード:
大腿骨頭回転骨切り術(transtrochanteric rotational osteotomy)
,
骨切り後THA(THA after osteotomy)
,
骨切り後変形(deformity after osteotomy)
Keyword:
大腿骨頭回転骨切り術(transtrochanteric rotational osteotomy)
,
骨切り後THA(THA after osteotomy)
,
骨切り後変形(deformity after osteotomy)
pp.155-159
発行日 2022年2月19日
Published Date 2022/2/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000000888
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大腿骨頭回転骨切り術後の大腿骨近位部は,解剖学的形態が通常とはまったく異なっており,骨切り既往のない人工股関節全置換術(total hip arthroplasty;THA)と比べると手術の難易度が高くなる。手術では骨切り後の特徴を考慮して処置を行うことが肝要であり,ステムの設置位置不良の原因となる骨癒合部の硬化骨を切除すること,屈曲内旋時にインピンジメントの原因となる転子部前方に張り出した骨や肥厚変性した前方関節包を切除すること,および意図的内反による脚短縮に対する脚長補正を適切に行うこと,が重要である。以上の点を踏まえて施行されたTHAの成績は,手術時間の延長や術中出血量の増加はあるものの,通常のTHAと変わらぬ成績が得られることが報告されている。
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