リウマチの作業療法の要点－SARAHエクササイズ・プログラムを中心に－

関節リウマチのリハビリテーション医療は，発症直後（早期）からの変形予防と機能維持，進行期の機能回復，そして，生活期の地域包括ケアや障害者福祉・介護保険サービスなど，医療から介護までを治療対象とするが，薬物治療の進歩（パラダイムシフト）に伴い，その必要性と重要性が再認識されるようになった。本稿では，リハビリテーション医療のなかでも重要なリウマチの作業療法の要点として，欧州リウマチ学会が“More than a wonder drug”として推奨する「エクササイズ（exercise）」と生活を支える「手」に着目し，RCTで有用性が証明されたハンドエクササイズ・プログラムTheStrengthening and Stretching for Rheumatoid Arthritis of the Hand（SARAH）を紹介する。