特集 一人の診察であわてないために!病状と検査結果から導き出す確定診断のコツ
救急外来(心タンポナーデ) rule-in ショック 心タンポナーデを確実に診断するためにはどうすればよいか?
藤巻 晴香
1
,
馬原 啓太郎
1榊原記念病院 循環器内科
キーワード:
病院救急医療サービス
,
ショック-心原性
,
心エコー図
,
心タンポナーデ
,
心電図
,
病歴聴取
,
理学的検査
Keyword:
Cardiac Tamponade
,
Emergency Service, Hospital
,
Electrocardiography
,
Echocardiography
,
Medical History Taking
,
Physical Examination
,
Shock, Cardiogenic
pp.131-135
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2018029955
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
My Answer
心嚢内には生理的心嚢液が20~60 mL程度存在し,心膜腔圧は-5~+5 mmHg程度に 保たれている。何らかの理由により心嚢液が増加すると,心嚢内圧が上昇,拡張期の静脈 還流が障害され,十分な心室充満が保てなくなる。これにより心拍出量が低下し循環不全 を生じた状態を心タンポナーデという。心タンポナーデはすでに循環動態が破綻している 状態であるため,迅速な診断,対処を要する病態だが,症状が非特異的であることや,心 嚢液の量のみでは診断がつかないことが多く,判断に難渋することが多い。
Copyright© 2017 MEDICAL VIEW CO., LTD. All rights reserved.