特集 人工股関節置換法 アプローチと最新の機器のトレンド
最新のナビゲーションシステムとロボット手術
稲葉 裕
1
,
池 裕之
,
齋藤 知行
1横浜市立大学 大学院医学研究科運動器病態学(整形外科)
キーワード:
X線CT
,
治療成績
,
股関節置換術
,
ロボット手術
Keyword:
Tomography, X-Ray Computed
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Robotic Surgical Procedures
pp.1190-1197
発行日 2017年11月19日
Published Date 2017/11/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2018042403
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はじめに
ナビゲーションシステムは,患者の解剖学的形 態やインプラントの相対的位置・角度を術者に伝 える手術の補助的ツールであり,ナビゲーション を使用しないマニュアル操作と比較して,より正 確に術前計画の遂行が行える。人工股関節全置換 術(total hip arthroplasty;THA)において,イン プラントの設置位置・角度は摺動面の摩耗や脱臼 などの合併症と関連し,良好な術後可動域(range of motion;ROM)を獲得するためにも重要な因子 である。また,適切なインプラントの設置は,良 好な臨床成績と再置換率の低下につながると考え られており,ナビゲーションのさらなる普及が望 まれる。 整形外科分野におけるロボット手術は,近年新 たなシステムが開発されており,インプラントの 設置精度の向上とともに,従来以上に安全な手術 が期待される。 本稿では,①CT-basedナビゲーション,②ナ ビゲーションを使用したTHAの臨床成績,③簡 易型ナビゲーション,④ロボット手術について概 説する。
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