特集 膝靱帯損傷-up to date-
病態と評価 膝前十字靱帯損傷の受傷機序に関するバイオメカニクス
上野 亮
1
,
山中 正紀
,
遠山 晴一
1北海道大学 大学院保健科学研究院機能回復学分野
キーワード:
生体力学的現象
,
膝関節
,
膝関節内側側副靱帯
,
大腿四頭筋
,
膝前十字靱帯損傷
,
動作分析
Keyword:
Anterior Cruciate Ligament Injuries
,
Biomechanical Phenomena
,
Knee Joint
,
Medial Collateral Ligament, Knee
,
Quadriceps Muscle
pp.212-219
発行日 2017年3月19日
Published Date 2017/3/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017145559
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はじめに
膝前十字靱帯(anterior cruciate ligament;ACL) 損傷は,アメリカにおいて年間約8〜25万例発生し, 本損傷治療のためのACL再建術は約10万例行われ ている1)。ACL再建術1件につき1万2,000 〜1万7,000 ドルの費用を要すため,経済的な影響は年間およ そ10億ドルと推定される2),3)。一方,ACL再建術後 12カ月で競技レベルのスポーツに復帰した例は 33.4%と報告されている4)。従って,ACL損傷の予 防法の確立が急務であり,ACL損傷の予防のため には受傷機序の解明が不可欠である。
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