連載 心臓の解剖【知っておきたい知識 -疾患の病態生理から治療へつなげる解剖学-】
第29回
心エコー図検査に活かす心臓構造
井川 修
1
1日本医科大学付属病院/セントマーガレット病院 循環器内科
pp.398-409
発行日 2024年4月9日
Published Date 2024/4/9
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000001536
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●2D心エコー図検査において基本断面の中にみえていない構造を理解することは有用である。
●心尖部四腔断面像において右房の3つのコンポーネント(RAA,SVc,IAS)は,分界稜の走行を読みとることでイメージできる。
●無冠大動脈洞(NAS)は,RAA方向へ膨隆しているイメージをもっておくことが必要である。
●房室結節は房室中隔(右房側)に位置しているが,そのやや上方には膜性中隔(MS)があり,MS下縁に分枝部His束が走行している。
●心室中隔は右室筋1層,左室筋2層の合板様構造を呈しており,その境界は2D心エコー図検査でも確認できる。
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