連載 心臓の解剖【知っておきたい知識 -疾患の病態生理から治療へつなげる解剖学-】
第10回
下大静脈の基本構造と疾患
井川 修
1
1日本医科大学付属病院/セントマーガレット病院 循環器内科
pp.106-112
発行日 2022年1月9日
Published Date 2022/1/9
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000000817
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●下大静脈(IVC)は,右卵黄嚢静脈より形成される。
●IVCは,右房(RA)の大静脈洞に連続しその境界は明瞭である。
●IVCに,RAの大静脈洞から心筋鞘(myocardial sleeve)の伸展はみられない[注:上大静脈(SVC)には,その伸展がみられる]。
●IVCは,第8胸椎のレベルで横隔膜(D)右側後方にある大静脈孔を通過し,RAに接続する。
●IVC−RA接合部は,右後側方でDを越え上方に伸展する。D上方のIVC(右後側壁)は胸膜で覆われている。
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