連載 心臓の解剖【知っておきたい知識 -疾患の病態生理から治療へつなげる解剖学-】
第21回
心膜構造の基本と疾患
井川 修
1
1日本医科大学付属病院/セントマーガレット病院 循環器内科
pp.84-93
発行日 2023年1月9日
Published Date 2023/1/9
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000001154
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●心・大血管基部を被う膜は漿膜性心膜(SePe)と線維性心膜(FPe)からなり,前者は臓側心膜(ViPe)と壁側心膜(PaPe)で構成される。
●ViPeとPaPeよりなる袋状の心膜腔(PC)が形成されるが,その折り返し境界部が心膜翻転部(PR)である。
●心・大血管基部は,FPeとPaPeより形成される心嚢で被われている。
●PCの一部には特殊空間[(心膜横洞(PTS)および心膜斜洞(POS)]がある。
●壁側(縦隔)胸膜とPaPe・FPeはpleuropericardial membraneを形成し,PCと胸膜腔(PLC)の境界を形成する。
●壁側(縦隔)胸膜とPaPe・FPeの間を,横隔神経(PhN),心膜横隔動/静脈(PePhA/V)の束が走行している。
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