特集 臨床MRIを基礎から知る−さまざまな角度からMRIの魅力に迫る−
[腹部領域]
肝
本杉 宇太郎
1
1甲府共立病院 放射線科
キーワード:
肝細胞癌(hepatocellular carcinoma)
,
転移性肝癌(liver metastasis)
,
LI–RADSⓇ
Keyword:
肝細胞癌(hepatocellular carcinoma)
,
転移性肝癌(liver metastasis)
,
LI–RADSⓇ
pp.115-118
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001267
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▶ 肝は悪性腫瘍の転移先として最も頻度の高い臓器の1つである。そのため,転移性肝癌の検索目的でMRIが施行される。
▶ 肝原発の悪性腫瘍として肝細胞癌は,罹患率の高い疾患である。特に,ウイルス性慢性肝炎を経て肝硬変に至った症例(超高危険群)においては,非常に高い頻度で肝細胞癌が発生する。そのため,MRIを用いて肝細胞癌のスクリーニングを行うことが推奨されている。
▶ 前述の検査目的を達成するためには,肝特異性造影剤(EOBプリモビスト®)を用いて検査を行うことが一般的である。
▶ 肝は呼吸運動により大きく動くため,モーションアーチファクトを最小限に抑える撮像方法が必須である。具体的には繰り返し時間(time of repetition;TR)の長い撮像(T2強調像)では呼吸同期法,TRの短い撮像(T1強調像)では呼吸停止下での撮像が行われる。
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