連載 特集アドバンストコース
『臨床画像』VOL.36,6月号特集 領域別 経過観察画像の要点
鹿戸 将史
1
1山形大学医学部 放射線医学講座
pp.1202-1204
発行日 2020年10月26日
Published Date 2020/10/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000000417
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比較読影は放射線診断医の基本中の基本である。ある一時点ではわからない病変も前回,前々回と比較していくことにより,新たな病変を見つけることができたり,疾患の病勢を正確に把握することができる。ただ漫然と比較していてよいわけではない。疾患の性質や疾患特異的な治療後の変化を知っていることにより,正しい診断が可能になる。例えば,本誌でも述べられているが,多発性硬化症の再発予防でナタリズマブは非常に効果的であることが知られている。この経過観察において,再発病変を評価するだけでは不十分である。ナタリズマブの使用中に進行性多巣性白質脳症が発生しうるということを念頭において読影する必要がある。
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