超音波検査を用いたリトルリーガーズショルダーの評価 -――野球検診から治療まで

Ultrasonography of the little leaguer’s shoulder

は じ め に

　成長期の投球障害に対する野球検診では，超音波画像診断装置（エコー）を用いた肘障害の検診が各地で行われている^1,2）．一方，肩障害を対象としたエコーを用いた検診の報告は少ない^3）．筆者らは，成長期の野球選手に対する野球検診において，エコーを用いて上腕骨近位骨端線（骨端線）の検査を行うことで，リトルリーガーズショルダーの初期病変を早期に発見できうることを報告した^4）．

　本研究では，野球検診におけるエコー検査で骨端線部に異常所見を確認した後に，リトルリーガーズショルダーを発症した症例のエコー所見とX線所見を経時的に評価した．本研究の目的は，リトルリーガーズショルダーのエコー所見とX線所見の経時変化について検討することである．