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3Dデプスセンサと人工知能による側弯症検出システムの開発と着衣の有無による精度検証
Prediction of Cobb angle using deep learning algorithm with three-dimensional depth sensor considering the influence of garment in idiopathic scoliosis
石川 蓉子
1,2
Y. Ishikawa
1,2
1北海道大学整形外科
2えにわ病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Faculty of Medicine and Graduate School of Medicine, Hokkaido University, Sapporo
キーワード:
AIS
,
DLA
,
Cobb angle
Keyword:
AIS
,
DLA
,
Cobb angle
pp.69-73
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei76_69
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【要 旨】
目 的:われわれの開発した3Dデプスセンサにより背表面を撮影し,側弯角を自動予測するシステムの予測精度向上のために作成した人工知能を用いたアルゴリズムに対する,独立した対象群を用いた外部検証を実施することである.また着衣有無や撮影体位による予測精度を検証することである.
対象および方法:側弯症疑いで受診をした患者100例を対象に体位と着衣の組み合わせの4つのパターンでそれぞれ撮影を行い,導出された予測Cobb角と実際のX線Cobb角との相関を検証した.
結 果:予測Cobb角とX線Cobb角の相関係数は着衣なしの前屈位パターン,および着衣ありの前屈位パターンでそれぞれ0.87,0.86となり,立位パターンより高かった.また平均絶対誤差も前屈撮影パターンで5°以下であった.前屈撮影パターンにおける着衣の有無で平均絶対誤差に有意差はなかった(p=0.99).Cobb角10°以上を予測した場合の精度は着衣なしの前屈位パターンで0.92ともっとも高かった.
結 論:Cobb角予測のための深層学習アルゴリズムは外部検証でも高い相関係数と精度が示された.また前屈位撮影では着衣の有無で相関係数や誤差に差がなく,着衣ありでの検診が可能になることが示唆された.
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