頚椎脱臼骨折に対して直達牽引下後方固定術を行った1例

Posterior fusion under halo-gravity traction for cervical dislocation fracture：report of a case

　頚椎損傷（骨折，脱臼，脱臼骨折）で重篤な麻痺症状を呈する場合は高度急性期病院に救急搬送され，当院のような二次救急病院に搬送されることはない．神経症状が軽微な頚椎損傷は当院に救急搬送されることがあり，歩行可能な場合には歩いて受診することもある．われわれは前医でC7脱臼骨折が見逃され，受傷後10日で当科を受診し，直達牽引下後方除圧固定術を行った1例を経験した．頚椎損傷が見逃された原因と病態・手術方法について考察した．