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連載 最新原著レビュー
高齢者の運動器疫学検診における脊椎姿勢評価による認知機能低下の検出
Detection of cognitive decline by spinal posture assessment in health exams of the general older population
西村 輝
1
,
池上 章太
1
,
堀内 博志
1
,
髙橋 淳
2
H. Nishimura
1
,
S. Ikegami
1
,
H. Horiuchi
1
,
J. Takahashi
2
1信州大学医学部附属病院リハビリテーション部
2信州大学整形外科
1Dept. of Rehabilitation Medicine, Shinshu University School of Medicine, Matsumoto
キーワード:
mild cognitive impairment
,
sagittal vertical axis
,
frailty
Keyword:
mild cognitive impairment
,
sagittal vertical axis
,
frailty
pp.791-796
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_791
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【要 旨】
目 的:本研究の目的は,脊椎矢状面アライメントの前方化を評価することで潜在的な認知機能低下を検出できるかを検証することである.
対象および方法:「おぶせスタディ」協力自治体の住民基本台帳から無作為抽出された50~89歳の住民411(男性202,女性209)名が本研究に登録され,認知機能と脊椎矢状面アライメントが評価された.認知機能は,Montreal Cognitive Assessment(MoCA)のスコアで評価した.脊椎矢状面アライメントは全脊椎立位単純X線側面像を用いて,sagittal vertical axis(SVA)を計測し評価した.
結 果:男性では,50歳以上かつSVA 100mm以上,70歳以上かつSVA 90mm以上,80歳以上かつSVA 70mm以上の場合,認知機能低下が存在している可能性が高いことが明らかとなった.また,女性では,50歳以上は年齢にかかわらずSVA 70mm以上の場合,認知機能低下が存在している可能性が高いことが明らかとなった.
結 論:脊椎矢状面アライメントの前方化を評価することで,潜在的な認知機能低下を検出することができる.
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