Japanese
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連載 卒後研修講座
腰椎椎間板ヘルニアの現状と新たな治療法を含めた今後の課題
Current status and future perspective of lumbar disc herniation
井上 玄
1
G. Inoue
1
1北里大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Kitasato University School of Medicine, Sagamihara
キーワード:
lumbar disc herniation
,
surgery
,
treatment
Keyword:
lumbar disc herniation
,
surgery
,
treatment
pp.1251-1253
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_1251
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は じ め に
腰椎椎間板ヘルニアは腰椎の椎体間に存在する椎間板を構成する線維輪あるいは髄核,あるいはその双方が後方に突出し,後方の脊柱管内あるいは椎間孔に存在する神経根や馬尾を圧迫し,腰痛や下肢の痛み,しびれ,あるいは下肢筋力低下をきたす疾患である.一般的にはヘルニア塊に自然吸収が期待されるため,まずは保存療法が適応されるが,各種の保存療法に対して抵抗性,あるいは重度の筋力低下や膀胱直腸障害をきたした場合には手術適応となる.近年は椎間板内酵素注入療法などの新たな保存療法や,微小内視鏡を用いて1ヵ所の小皮切で行うfull-endoscopic spine surgery(FESS),2ヵ所の皮切で内視鏡下にヘルニアを摘出するunilateral biportal endoscopy(UBE)といった新たな低侵襲手術も導入されている.
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