連載 What’s new by subspecialty
What’s New in Adult Reconstructive Hip Surgery
-――股関節外科の最新知識
髙尾 正樹
1
1愛媛大学大学院整形外科
キーワード:
dual mobility
,
stem collar
,
robot
,
virtual reality
,
augmented reality
,
mixed reality
,
artificial intelligence
Keyword:
dual mobility
,
stem collar
,
robot
,
virtual reality
,
augmented reality
,
mixed reality
,
artificial intelligence
pp.1153-1156
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_1153
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は じ め に
2024年2月12~16日に米国のサンフランシスコにおいて米国整形外科学会2024が開催され,世界各国から多くの整形外科医やその関連企業が集まった.米国の関節外科が世界に与える影響は大きく,その動向は毎年注目を集める.4日目のSpecialty Dayでは,2012年から始まった米国の人工関節レジストリであるAmerican Joint Replacement Registry(AJRR)の報告と分析があり,dual mobility cupの使用が増えていることや,カラー付きステムのステム周囲骨折予防効果についての報告が注目された.企業展示で目立ったのは,股・膝・肩関節の人工関節手術支援ロボットの開発,仮想現実(virtual reality:VR)技術,拡張現実(augmented reality:AR)技術,複合現実(mixed reality:MR)技術のナビゲーションやサージカルトレーニングへの応用であった(図1).人工知能(AI)に関する研究が一般演題にも散見され,Specialty DayではMayo Clinicの豊富なデータベースを用いた,AI開発によるX線像評価,合併症予測,手術記録解析の発表があった.これらのトピックは2024年5月に上梓された『変形性股関節症ガイドライン(改訂第3版)』においてもClinical Questionとして採用されており,関心の高いテーマである.
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