Japanese
English
論説
メトトレキサート以外の従来型疾患修飾性リウマチ薬を用いて治療を行った関節リウマチの臨床経過
Clinical course of rheumatoid arthritis to treat using conventional disease-modifying anti-rheumatic drugs except methotrexate
久保田 聡
1
,
久保田 亘
1
S. Kubota
1
,
W. Kubota
1
1久保田整形外科医院
1Kubota Orthopaedic Clinic, Hiratsuka
キーワード:
RA
,
MTX
,
conventional synthetic DMARDs
Keyword:
RA
,
MTX
,
conventional synthetic DMARDs
pp.401-405
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_401
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は じ め に
関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)は関節炎を主徴とする慢性炎症性疾患である.関節炎が遷延すれば関節破壊が進行し,身体機能障害の増悪と生活の質の低下をきたす.RAの関節破壊は発症6ヵ月以内に出現し,発症後1~3年間,特に2年以内で関節破壊が急速に進行するとされている1,2).そのためRAは早期診断・早期治療が主眼となり,目標達成に向けた治療戦略(treat to target:T2T)が治療の基本である3).RAのガイドラインにおいて,RAと診断した場合,フェーズⅠとしてメトトレキサート(methotrexate:MTX)が第一選択とされている3).臨床上,高齢,腎機能障害などを考慮して,MTX以外の従来型疾患修飾性抗リウマチ薬(conventional synthetic disease-modifying anti-rheumatic drugs:csDMARDs)で治療を行い,RAの活動性のコントロールが得られる症例がある一方,経過中に活動性が増悪し,他剤に切り替える症例もある.
われわれはMTX以外のcsDMARDsを用いて治療を開始したRAの症例に対して,2年間の臨床経過について後ろ向きに検討した.
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