Japanese
English
整形手術手技
後方経路腰椎椎体間固定術の短時間手術手技
Short-time surgical techniques for posterior lumbar interbody fusion
小島 利協
1
,
武村 憲治
1
,
柏崎 裕一
1
,
河合 孝誠
1
,
大藤 勇樹
1
T. Kojima
1
,
K. Takemura
1
,
Y. Kashiwazaki
1
,
K. Kawai
1
,
Y. Oto
1
1磯子中央病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Isogo Central Hospital, Yokohama
キーワード:
short-time
,
surgical technique
,
PLIF
Keyword:
short-time
,
surgical technique
,
PLIF
pp.1380-1384
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_1380
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は じ め に
後方経路腰椎椎体間固定術(PLIF)は手技に習熟すれば確実な神経除圧と椎間固定が得られる優れた術式であるが,手術時間や出血量など手術侵襲の大きさが問題となる.後方固定術(PF)や後側方固定術(PLF)に比べると神経組織に対する侵襲が大きく,慎重で愛護的な手術手技が必要である.筆者がはじめてPLIFを行ったのは1995年7月であり,非常に危険な手術と感じ1椎間PLIFで4時間以上の手術時間を要した.当初は前方腸骨から採骨して体位変換し,正面透視下でマーカーを設置して術中X線側面像で確認後にスクリューを挿入し,Steffeeプレートで固定した.両側の椎間関節を切除して,PLIF母床は平のみと鋭匙で作成し,両側から自家腸骨移植を行った.1997年10月から椎間ケージを使用するようになり,母床はシェーバーで作成し採骨なしで局所切除骨のみを使用するようになった.2000年1月からPLIFを片側でのみ行うようになり1),使用するスクリューや椎間ゲージの機種も変遷した.
さまざまな手術機器の進歩があり,周辺機器と手術手技の工夫を重ね,現在ではPLIFを安全に短時間で行えるようになった.本稿では過去に筆者が報告したPLIFの手術侵襲と比較して1,2),現在行っているPLIFの手術手技と手術侵襲について報告する.
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