Japanese
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論説
スノーボード脊椎外傷手術例
-――スノーパークジャンプ台に内在する危険性に注目して
Study of surgical cases in snowboard-related spinal injuries:focusing on risk inherent of snow park jump features
保坂 登
1
,
荒井 勝光
1
,
大塚 寛
1
N. Hosaka
1
,
K. Arai
1
,
H. Otsuka
1
1新潟県立中央病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Niigata Prefectural Central Hospital, Joetsu
キーワード:
snowboard-related spinal injury
,
spinal cord injury
,
preventive measures
Keyword:
snowboard-related spinal injury
,
spinal cord injury
,
preventive measures
pp.201-206
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_201
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は じ め に
スノーボードの普及に伴いスノーボード脊椎外傷の危険性が指摘されてきた1~9).特にsnow park(SP)では,オリンピックをはじめとした国際大会やWinter X Gamesなどのメディア露出によって,レクリエーションレベルのスノーボーダーがプロ選手を真似てジャンプを試みるようになってきている10,11).その結果,SPでのスノーボード脊椎外傷を含む重篤な外傷の機会が一般滑走コースと比べて増えているとの報告があり7~9),脊椎外傷を含めた外傷の予防を目的に啓発活動や安全対策がすすめられてきた12~18).しかし,これらの取り組みが脊椎外傷の発生の減少に効果的か否かの厳密な研究はほとんど行われておらず6),いまだ有効な安全対策を模索中との報告がある18).
本研究の目的は,新潟県妙高・赤倉スキー場地区におけるスノーボード脊椎外傷の手術例を調査し,さらなる安全対策を検討することである.
© Nankodo Co., Ltd., 2021