Japanese
English
連載 専門医試験をめざす症例問題トレーニング
手関節・手疾患(外傷を含む)
Disorders of the wrist and hand
岩本 卓士
1
T. Iwamoto
1
1慶應義塾大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Keio University School of Medicine, Tokyo
キーワード:
RA
,
subcutaneous flexor tendon rupture
,
flexor pollicis longus
Keyword:
RA
,
subcutaneous flexor tendon rupture
,
flexor pollicis longus
pp.66-70
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_66
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症 例.65歳,女.
主 訴:右母指屈曲障害.
既往歴:30歳時から関節リウマチ(RA)に対して,薬物療法中であった(現在は生物学的製剤使用).
現病歴:数年前から手指の動かしにくさを感じていたが,生活に大きな支障はなかった.1ヵ月前にペットボトルの蓋を開ける際に右母指に疼痛が生じ,その後母指指節間(IP)関節の自動屈曲が不可能となり,当院を紹介され受診した.
初診時所見:手関節掌側には軽度の腫脹があり,母指手根中手(CM)関節および中手指(MP)関節の屈曲は可能であったが,母指IP関節の屈曲は不可能であった(図1).明らかな知覚障害はなかった.単純X線手関節正面像および母指側面像を図2に示す.
© Nankodo Co., Ltd., 2020