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特集 整形外科臨床研究の手引き――適切に行い,正しく読み解くために
Ⅳ.臨床研究に関する法律・規制
2.研究公正
Research integrity
中山 健夫
1
T. Nakayama
1
1京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学分野
1Dept. of Health Informatics, School of Public Health, Kyoto University, Kyoto
キーワード:
integrity
,
misconduct
,
fabrication
,
falsification
,
plagiarism
,
publication ethics
Keyword:
integrity
,
misconduct
,
fabrication
,
falsification
,
plagiarism
,
publication ethics
pp.602-606
発行日 2020年5月30日
Published Date 2020/5/30
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_602
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は じ め に
人間を対象とした研究の倫理に関しては,国内においても2000年前後から研究参加者の保護,個人情報の扱い,インフォームドコンセント,倫理審査などの課題について関係者の認識が広まり,倫理指針の策定や倫理審査委員会の体制の整備など,研究者の意識の変化も着実にすすんできた.その一方,もう一つの研究倫理といえる研究公正(research integrity),そして研究上の不正行為(scientific misconduct)への対応というきわめて重要で,決してまれではない問題は,多くの研究者がわが事としての十分な認識にいたっていなかった.
本項では研究公正の背景と関連する事例を概観し,最近の取り組みを紹介したい.
© Nankodo Co., Ltd., 2020