検査センター悲話・秘話・疲話
番外編 公正取引委員会(公取委)の立ち入り
pp.1253
発行日 2002年10月1日
Published Date 2002/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906415
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今年3月,マスコミでも報道されましたが,公取委が大手検査センターに立ち入りました.報道によると,「国公立病院が発注する臨床検査業務の競争入札の際,談合で受注会社を決めて高値で落札を繰り返していた」(読売新聞)疑いで「検査業務の委託料金は医療保険から支払われるが,その金額は実勢価格を参考に決まることになっており,公取委は,各社が実勢価格の値崩れを防ぐねらいで談合を行ったと見ている」(同)とされています.初めて検査センターや,検査の保険点数や受注価格のことが取り上げられました.検体検査は実際に検査データの生まれる背景を知らない人たちによって,単なる「もの」として扱われています.大きな病院では,資材課などの事務部門が物品入札と同様に扱い,検査項目ひとつひとつの単価で受託業者を決めているのが現状です.このことを検査をする側の立場で考えてみましょう.
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